恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで
冷蔵庫からミネラルウォーターを
コップに注いでいた時隼人くんがシャワーから戻ってきた


「うん‥‥少しだけ体が驚いてたけど
 大丈夫。」


『日和』

「ん?珈琲でしょ?
 お仕事するから飲みたいかなって。」


突然後ろから抱き締められると、隼人君の濡れた髪が私の頬に雫を落としていく


『日和を抱けて夢みたいだ‥‥。』


ドクン


さっきまでの時間が鮮明に蘇り、大切に大事にしてもらえた行為に答えれた事が
嬉しかったと素直に思えた。


「は、隼人君‥‥ごめんね。
 私‥その発達が悪くてその胸とか
 あまりないから申し訳ないなって。」


彩や弥生ちゃん、高城さんと違って
女性らしさに欠けた体型なだけに、
こればかりは謝ることしか出来ない



『フッ‥‥知ってる?
 日和にしか欲情しないよ。』

えっ?

「んっ‥隼人く‥‥ッ!」


後ろから抱きしめていた両手が
服の裾から滑り込み私の胸を包み込むと
また甘い声が漏れそうになる。


『伝わってないなら‥もう一度する?』

「だ‥‥大丈夫!!んっ‥隼人君!!」


手が服の中でまた動き始めたので、
私は咄嗟にそこから抜け出してお風呂場に逃げた。


「はあ‥‥」


あれ?‥もしかして私のためにお湯を
張ってくれたのだろうか‥。
温かいお湯に浸かりながら、体に残された赤い真新しい痕を指でなぞる。


(日和にしか欲情しないから‥‥)


昨日までと同じ私の体なのにどこか違う私のようで少し恥ずかしい‥。でも‥‥やっぱり好きな人と共有する時間は
とても幸せだなって思えた。
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