恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで
立花 櫂 side


『あ、もしもし悪かったな。 風呂に
 入っててさ。何か用事があった?』


"いえ、櫂さん……あの少しだけ協力というか調べてほしい事があるんです″


調べてほしい事?

尾田の声からして冗談なことではないと思ったから、俺は煙草を取り出して
長くなりそうな話に耳を傾けた



"……ということなんです。
なので何かあっても責任は俺に"


『ちょっと待てよ。……もし本当なら
 とんでもない事だぞ?』


尾田から聞いた話に冷や汗が流れ、
煙草の灰が吸われずに下に墜ちていく


日和が今日発作的に倒れたのはそれが原因なら納得だ。


『はぁ……分かった。その代わり
 協力するが、お前も言ったからには
 分かってるだろうな?』


"勿論です。必ず側で守ります"



電話を切った俺は椅子にもたれて
残り短くなった煙草を思いきり
口に吸い込んだ


『ふぅ…………』


アイツの思いが大事な妹に届くといいな。いや‥‥‥‥届くだろうな‥。
6年離れてても結ばれたんだから。


立花 櫂 side 終
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