恋の微熱に溺れて…
「あるね。京香もそうでしょ?」

迷いなく私は優希の問いに答えた。

「うん。そうだね。私もそう思う」

二人で微笑み合いながら、頭の中でたった一人をお互いに思い浮かべた。
そんなタイミングで、デザートが運ばれてきた。

「それじゃ、デザートを食べますか」

「そうだね。食べよう」

デザートを食べたら、優希との楽しい時間が終わってしまう。
寂しいけれど、今日はとても楽しかった。またいつか…。
でも今はデザートを堪能することにした。まずは一口、口に含んだ。

「デザートも美味しいね」

あまり甘すぎなくて、ちょうど良い味。本当に美味しい…。

「うん。美味しいね」

あまりの美味しさに、手が止まらない。気がついたら、あっという間になくなっていた。
名残り惜しいが、もう優希とはお別れの時間だ。

「…そろそろ帰ろっか」

優希から先に言ってくれた。優希とお別れするのは寂しいが、今はそれ以上に会いたい人がいる。

「そうだね。帰ろっか」

私がそう言った瞬間、お互いに帰り支度を始めた。
すぐさま帰り支度を済ませて、レジまで伝票を持って行った。それぞれ個別でお会計し、お店を出た。

「京香、今日はありがとう。また遊ぼうね」

もちろん、私もまた優希と会いたい。なるべく間を置かずに早く…。

「うん。また遊ぼうね」

「それじゃ、またね。バイバイ」

「うん。またね。バイバイ」

あとでもう一度、改めてお礼を言おう。今日、一緒に過ごして楽しかったから。
その気持ちを胸に抱きつつ、私は今、会いたい人の元へとまっすぐに向かった。
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