恋の微熱に溺れて…
彼のお願い事を聞き、神様にお願いなんてしなくても、私が彼の願い事を全て叶えてあげたいと思った。

「慧くん、神様にお願いしなくても、私にお願いしたら叶えてあげるよ」

同棲に関してはすぐに叶えることは難しいが、それ以外のことなら簡単に叶えることができる。

「本当ですか?それなら京香さん、俺のお願い事、叶えてくださいね?絶対ですよ?」

同棲も含めて、全て彼の願い事を叶えてあげたい。
そのためにももっと彼との仲が深められるよう、それも神様にお願いしてみることにした。

「約束する。絶対に…」

同棲を提案された時はまだお付き合いして日も浅いからと思っていたが、自分の年齢を考えると焦らないわけじゃない。
慧くんはまだまだ若いが、私は後二年で三十だ。できればダラダラお付き合いするよりは、彼との仲をもっと深めて、更なるステップを進めたい。
あまり欲をかいてはならないが、彼が嫌じゃなければ二年以内の間に彼と結婚したい。日に日にその想いが強くなっていく。
だからこそ、私だって同棲について早く動き出したいと思っている。彼との将来を真剣に考えているから。

「そう言ってもらえるだけで嬉しいです。でも神様にお願いすることがなくなっちゃいました。だって俺の神様は京香さんだから」

それは私も右に同じくだ。慧くんが私にとっての神で。神である彼の願いが私にとっての願いでもある。
神様に願うことはないかもしれないけれど、彼と出逢わせてくれた運命に感謝したい。その意を神様に伝えたい。

「確かにお願いすることは無くなっちゃったかもしれないけれど、私は慧くんと出逢わせてくれた運命に感謝したいなって思ってるよ。そのついでにこれからのことも神様にお願いしてみようかなって。何もお願いしないよりは神様にお願いしてみた方がより運気が上がりそうな気がするんだよね」

確証なんてない。ただ何もしないよりは何かした方がいいかなくらいの気持ちで。
神様にお願いしてでも、自分達の願いが少しでも叶うことを願った。

「確かにそうですよね。俺もちゃんとお礼を言わないと…。運気を上げることも大事ですもんね」

無駄なことなんて何もない。真剣に考えているからこそ、少しでも良くなる道を選びたい。
それは自分だけじゃなく、傍に居る彼の分も。二人でもっと幸せになりたい。切実な願いだ。
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