恋の微熱に溺れて…
「私は凶だった。凶なんて引いたの初めてだよ」
大凶を引かなかっただけマシだと思いたい。
それにしても凶なんて、幸先が思いやられる。
「京香さんが凶なんて有り得ません。もう一回引き直しましょう」
慧くんなりに一生懸命フォローしてくれたが、今の私にはそのフォローが傷口に塩を塗られただけだった。
「慧くん、これで大丈夫。この結果をちゃんと真摯に受け止めようと思う。それにおみくじって書いてある内容の方が大事だし」
たとえ悪いくじを引いたとしても、大事なのはそこに書かれている内容だ。
大吉であっても書いてある内容があまり良くないこともあるので、凶だってくじに書かれた内容が良い場合だってある。
「確かにそうですね。お互いにくじの内容を読んでみましょうか」
それぞれ引いたおみくじに書かれた内容を読み始めた。
私のおみくじには特に悪いことは書かれていなかったが、一つだけ気になるポイントがあった。
それは恋愛だ。書かれていた内容は、不意に訪れる不穏。パートナーとの絆が試される…と。
「内容の方はどうでした?」
どんな内容だったのか気になり、彼は聞いてきた。
この時、なんとなく彼に見られたくないと思い、慌てて引っ込めた。
「特に何も面白いことは書かれてなかったよ。凶引いちゃったから、木に結んでくるね」
慌てておみくじが結んである木へと逃げ、ササッとおみくじを木に結んだ。
「これで良し…」
見なかったことにした。そうすれば何も起きないと思った。
「慧くんは大吉だから結ばないで大丈夫そうだね」
どうして私は凶を引いてしまったのだろうか。慧くんという大吉を引いてしまったから、もうこれ以上の幸せは望むなということだろうか。
悔しかった。元々幸せを手にしている人には不幸は起きず、私のような平凡な人には良いことは一瞬でしかないことが。
「そう…ですね。大事に保管しておきます」
少しだけ慧くんの表情が曇っていた。私に隠されたことが悲しかったのであろう。
でも私は敢えて気づかないふりをした。今の私にはそうすることしかできなかった。
大凶を引かなかっただけマシだと思いたい。
それにしても凶なんて、幸先が思いやられる。
「京香さんが凶なんて有り得ません。もう一回引き直しましょう」
慧くんなりに一生懸命フォローしてくれたが、今の私にはそのフォローが傷口に塩を塗られただけだった。
「慧くん、これで大丈夫。この結果をちゃんと真摯に受け止めようと思う。それにおみくじって書いてある内容の方が大事だし」
たとえ悪いくじを引いたとしても、大事なのはそこに書かれている内容だ。
大吉であっても書いてある内容があまり良くないこともあるので、凶だってくじに書かれた内容が良い場合だってある。
「確かにそうですね。お互いにくじの内容を読んでみましょうか」
それぞれ引いたおみくじに書かれた内容を読み始めた。
私のおみくじには特に悪いことは書かれていなかったが、一つだけ気になるポイントがあった。
それは恋愛だ。書かれていた内容は、不意に訪れる不穏。パートナーとの絆が試される…と。
「内容の方はどうでした?」
どんな内容だったのか気になり、彼は聞いてきた。
この時、なんとなく彼に見られたくないと思い、慌てて引っ込めた。
「特に何も面白いことは書かれてなかったよ。凶引いちゃったから、木に結んでくるね」
慌てておみくじが結んである木へと逃げ、ササッとおみくじを木に結んだ。
「これで良し…」
見なかったことにした。そうすれば何も起きないと思った。
「慧くんは大吉だから結ばないで大丈夫そうだね」
どうして私は凶を引いてしまったのだろうか。慧くんという大吉を引いてしまったから、もうこれ以上の幸せは望むなということだろうか。
悔しかった。元々幸せを手にしている人には不幸は起きず、私のような平凡な人には良いことは一瞬でしかないことが。
「そう…ですね。大事に保管しておきます」
少しだけ慧くんの表情が曇っていた。私に隠されたことが悲しかったのであろう。
でも私は敢えて気づかないふりをした。今の私にはそうすることしかできなかった。