恋の微熱に溺れて…
*
バレンタイン前最後の週末…。
玄関のインターフォンが鳴った。
『京香、遊びに来たよ』
優希が家に来て、一緒に作ることになった。
優希の家だと彼氏さんと同棲中なため、彼氏さんに気を遣わせてしまうので、うちで作ることになった。
「はーい、待っててね。今、開けるよ」
ちゃんとインターフォンで優希の姿を確認し、玄関の鍵を解錠した。
「いらっしゃい。わざわざこっちまで来てくれてありがとうね」
「大丈夫だよ。京香のお家に久しぶりにお邪魔できて嬉しい」
優希はサラッとこういったことが言える。優希が同性で良かったと、こういう時いつも思う。
「そう言ってもらえてなによりです。それじゃどうぞ中へ入って…」
私がそう言うと、「お邪魔します…」と一言言ってから優希は家の中へ入ってきた。
そのまま優希はリビングのソファへと向かった。
「ここに荷物を置いてもいい?」
他に置く場所がないので、全然問題ない。
「いいよ。好きなところに置いて」
「分かった。それじゃお言葉に甘えて置かせてもらうね」
私がそう言うと、優希はソファの上に荷物を置いた。
そして鞄の中から荷物を取り出した。必要な物があったのであろう。
人の家に着いて早々、必要な物とはどんな物なのだろうか。
「京香、これ。お菓子作りに必要な道具、家から持ってきたよ」
優希はいつも先回りして行動してくれる。当たり前のように。
それができるのは優希の長所だ。そんな優希の長所を親友として尊敬している。
「ありがとう。助かります」
優希からお菓子作りの道具をもらい、キッチンに置いた。
今日は金曜日の夜なので、明日の午前中にお菓子作りをする予定だ。
そして今夜はこのまま優希と一緒に鍋を食べながらお酒を飲む。所謂、女子会だ。