凄腕な年下外科医の容赦ない溺愛に双子ママは抗えない【極上スパダリ兄弟シリーズ】
「涼さんは悪い男じゃない。誘ったのは私」
 涼さんの目をしっかりと見て訂正したら、彼が真剣な眼差しで告げる。
「そんなことはどうでもいいからちゃんと約束してほしい。もうひとりで飲まないって」
「うん。約束する」
 ワンナイトラブなんて無茶な真似をするのも今夜だけ。
 涼さんの目を見て返事をしたら、彼が甘く微笑んで口づけた。
「いい子だ」
 彼は優しく私をベッドに押し倒し、覆い被さってきた。
「先に謝っておく。今夜は寝かせない」
 彼の目が暗闇の中、キラリと光った。
 その強気な発言とは裏腹に、彼が口と手を使って優しく私の身体に触れる。蕩けるように甘くて、初めてだというのに、怖くなかった。
 本当に愛されているんじゃないかって錯覚しそうなほど、彼は時間をかけて優しく私を抱く。
 だからだろうか。肌を重ねることで、とても安心するのだ。
 私はひとりじゃないんだって――。
 彼が身体を重ねてきた時、すごく痛かったけど、女としての自分を取り戻したような気がした。
「もっと……」
 少し顔をしかめて言ったら、彼が怪訝な顔をして動きを止めた。
「……薫さん?」
「なんでもないの。続けて」
 ギュッと彼に抱きついてお願いする。ここでやめられたくはなかった。
「つらかったら言って」
 私を気遣うように声をかけて、今度は慎重に身体を重ねてくる。
 その動きを何回か繰り返し、私が慣れてくると、彼は激しく腰を打ちつけてきた。
 互いに疲れ果てるくらい何度も何度も愛し合って、もう喉はカラカラ。
「ああ……ん!」と掠れた声で叫ぶ私を、彼がかき抱いた。
「薫さん」
 彼が私の名前を呼ぶ。
 その声が愛に満ちていたように聞こえたのは、私の気のせいだろう……か。
 覚えているのはそこまで。
 彼の肌の温もりを感じたまま意識を手放した――。

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