御曹司様、あなたの子ではありません!~双子がパパそっくりで隠し子になりませんでした~
とはいえ、こんなにスムーズに妊娠するなんて、彼だって思っていなかったはず。私は興奮を抑えて、深刻な顔でこくりと頷く。

「ちょっと待って。まず、抱きしめさせて」

皇樹さんがローテーブルを回り込んできて、私の隣に座った。

「楓。愛してる。どれだけ抱きしめても足りないくらい愛してる」

興奮しているのは彼も同じらしく、熱烈な抱擁に情熱を押し込めてくる。とはいえ、お腹周りの力の入れ方がふんわりと優しくて、そんな冷静さは彼らしい。

「私も、愛してる。全部皇樹さんのおかげよ。それから、柚希も、柑音も、お腹の子どもたちも、みんなみんな愛してる」

ぴくりと皇樹さんが反応する。私の言い方に引っかかりを覚えたのだろう。

「……今、お腹の子どもたちって言った?」

驚いた顔で私の肩をさすり、視線を落とす。まだ全然膨らんでいないお腹は、うんともすんとも答えてはくれないけれど。

「……うん。また双子みたい」

私がお腹の代わりに答えてあげる。

一気に四人兄弟、姉妹になりそうだ。確かに二卵性の双子は遺伝するとはいうけれど、連続で双子が生まれる確率はかなりのものである。

「控えめに言っても最高すぎる」

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