御曹司様、あなたの子ではありません!~双子がパパそっくりで隠し子になりませんでした~
驚きと興奮が度を超えたのか、もはやよくわからない表現で私を抱きしめる皇樹さん。

しかし、なにかに気づいたようで、ハッと深刻な顔をした。

「や、ちょっと待て。それって、楓の体的に大丈夫なのか? ただでさえ双子の出産は難しいんだろう? それを連続でって」

「うん。普通に比べたら双子はリスクが高いみたいなんだけど。もちろんこれからいろいろ検査して予定を立てていって――」

言い終える前に皇樹さんが私の両肩に手を置いて、深く頭を垂れる。

「双子は嬉しいが……楓の体が心配すぎる」

素直に喜んでいいのかわからず、ため息をつきながら項垂れている。

「でも、産まないなんて選択肢はないんでしょう?」

「……それを言われると、なにも言い返せない」

私も彼も心は一緒だ。このふたつの命を、絶対に産み育てたい。

「楓。全力で支える。なんなら日本一腕のいい産婦人科医を連れてくる」

「そこまでしなくても大丈夫」

本当に実行しそうな彼をなだめ、その頬に手を当てる。

「産ませて。私、皇樹さんとの愛の証がたくさん欲しい」

私の手を握り込み、彼が柔らかく目を細める。

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