【ご令嬢はいつでもシリーズ5】悪役令嬢の厄落とし! 一年契約の婚約者に妬かれても、節約して推しのライブ予約してあるので早く帰りたい。だめなら胃腸薬ください!
「……話は理解した。つまり、お前が元の国に戻れればそれでいいのだな?」
「エ、エバン……、信じて、くれたの……?」
感激したように両手を組んだベアトリスが目を丸くして見せた。
ふん、小賢しい演技だな。こいつ、人をだます才能によほど恵まれているらしい。
だったらいいだろう、俺もそれに乗っかって逆に騙し返してやろうじゃないか。