【ご令嬢はいつでもシリーズ5】悪役令嬢の厄落とし! 一年契約の婚約者に妬かれても、節約して推しのライブ予約してあるので早く帰りたい。だめなら胃腸薬ください!
「ああ……。荒唐無稽な話だが聞いているうちに、あることを思い出したのだ」
「あること?」
「昔、お前と全く同じように別の世界からこの世界の人間に乗り移ってしまった者がいたという話だ」
「そっ、それ、本当!?」
「ああ、その者が元の世界に帰るときに残した帰還の呪文があるはずだ」
「呪文……! そ、それはなんて……」