国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
「ここまで鈍感だと思わなかった」
「ん? 何?」

フェルディナンドは意を決したように、ニーナの両肩に手を置いた。
真剣な眼差しがニーナを見つめている。

「師匠としてじゃない。恋人として、そばにいたいってこと。ニーナのことが好きなんだ」
「え? ……え?! 本気で言っているの?」
「冗談に見える?」

真面目なトーンで言われ、ニーナは人生で一番驚いていた。

「でも……だって、私は貴女より200歳くらい上なのよ? おばあちゃんなんだけど」
「年齢は関係ない! ニーナはニーナだから。むしろ初めて会った時から……待って、こんなこと言わせないでくれ。さすがに恥ずかしい」
「そ、そうね……なんか、聞くのも恥ずかしいわ」

ほんのり頬を赤く染めているフェルディナンドを見ていると、ニーナの顔も熱くなってくる。

「絶対叶わないって思ってたけど、もう遠慮はしたくない。好きだよ。ひたむきに人生を切り開いていく君が愛しくて、僕も励みになる。ニーナがいたから僕は頑張れたんだ」
「わ、私もフェルにいつも助けられてたわ。フェルがいてくれたから踏ん張れたのよ」
「本当? そうなら嬉しい」

フェルディナンドが子どものように笑うから、ニーナもつられて笑みがこぼれる。



(そうだ。この人と一緒だったから、私はここまでこれた)

「ねぇ、私もフェルが好き! ずっと一緒にいましょうね!」

ニーナはフェルディナンドに抱きついて、もう離すまいと互いに抱きしめ合ったのだった。



【完】


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