【更新】護国の聖女でしたが別人にされて追放されたので、隣国で第二の人生はじめます!

「わかりました。下女は手配しましょう。ですが、きっちり仕事はしていただきます。定期的な結界柱の浄化は七日後ですよ。前回の浄化時よりもさらに黒く汚染されていると報告があがっています。結界が綻びたら国が危うくなりますので一日で浄化を済ませていただきましょう」
「ええ、もちろんわかってましてよ。歴代最強の聖女ですもの、一日で済ませることなど造作もないことです。力のないあなたたちは、もっとわたくしに感謝することね」

 神官たちは聖女の部屋を辞して顔を見合わせた。言い負かされて苦々しい思いもあるが、以前よりも顔つきが変わってきていると感じたためだ。

「聖女はあのように目が吊り上がっていたか?」
「心なしか、瞳の色も違うような」
「いえ、もともとあの顔ではないですか?」
「ですが、だれもまともに顔を覚えていませんよね?」
「当たり前だろう。まともに孤児なんかと目を合わせるものか」
「でも銀髪は覚えていますよ。以前よりもくすんでいるような気がしませんか?」
「言われてみれば、そんな気もしますな……」

 一同はう~んと考え込み、ひとりがそっとつぶやく。

「外見と性格が変化……まさか、聖なる力を失ったのでは?」
「少し前に起こった原因不明の竜巻も、それが原因ではないでしょうか?」

 晴天なのに突然起こった竜巻に王国中が襲われた。中でも甚大な被害を被ったのは王城であった。居城が壊れて現在も修復中だ。

「これは、七日後が楽しみだな。場合によっては未浄化の魔石が必要になる」
「そうですね。準備しておきましょう」

 神官たちは唇の端を上げた。


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