蜜月と甘い嘘 〜忘れられた辣腕社長は記憶を無くした花嫁を離さない〜
「くーみ!おはよう」
振り返ると別部署で同期の優子がヒラヒラと手を振っている。
「怪我はその後どう?」
「うーん打ち身はまだ痛いけど、我慢できない程ではないかな」
「そっか、でも無理はしないようにしなよ?」
並んで通勤路を歩いていると、「ところで……」と優子が意味深な表情で顔を近づけてきた。
「もしかして今の車を運転してたのが、例の秘密の旦那様?」
「え、何その『秘密の』って」
「披露宴も極々身内で行ったっていうし、旦那様の顔も職業も社内の誰にも知らせてないって言うじゃない。だから、久美の結婚相手は秘密にしたがるような相手なのか?って専らな噂なのよ」
「そうなの?秘密にしているつもりはなかったんだけど……」
優子の回答に、心のなかで首をひねる。
どうして私は結婚相手の情報をオープンにしなかったのだろう。
「まあでもお相手が星刻堂の社長様だって聞いたら、嫉妬とかもあるだろうからね。公にしないのは正解だと思うわよ」
「あ、優子は知ってるんだ?彼のこと」
思わず呟くと、「はあぁ?!」と驚いた顔をされる。
振り返ると別部署で同期の優子がヒラヒラと手を振っている。
「怪我はその後どう?」
「うーん打ち身はまだ痛いけど、我慢できない程ではないかな」
「そっか、でも無理はしないようにしなよ?」
並んで通勤路を歩いていると、「ところで……」と優子が意味深な表情で顔を近づけてきた。
「もしかして今の車を運転してたのが、例の秘密の旦那様?」
「え、何その『秘密の』って」
「披露宴も極々身内で行ったっていうし、旦那様の顔も職業も社内の誰にも知らせてないって言うじゃない。だから、久美の結婚相手は秘密にしたがるような相手なのか?って専らな噂なのよ」
「そうなの?秘密にしているつもりはなかったんだけど……」
優子の回答に、心のなかで首をひねる。
どうして私は結婚相手の情報をオープンにしなかったのだろう。
「まあでもお相手が星刻堂の社長様だって聞いたら、嫉妬とかもあるだろうからね。公にしないのは正解だと思うわよ」
「あ、優子は知ってるんだ?彼のこと」
思わず呟くと、「はあぁ?!」と驚いた顔をされる。