コンネリシャス王国の  恋物語
可哀そうに治癒してやりたい。ルルはサッと屈むと

「ねえ、あなたの子供ケガをしているのね。
私は治癒の魔法が使えるの。
治してあげたいんだけど子供に触っても
いいかなあ?」

と母親に問いかける。

「ルルやめろ。危険だ。噛みつかれるぞ」

ジュオン王子はそう言ったが、親のウルフベアーは唸り声を辞めている。

ルルは洞窟内に浄化の魔法を放った。

そうすることで空気が澄んで気分も穏やかになるのだ。

親のウルフベアーは差し出したルルの手を見つめて、子供をそっとルルのほうへ押し出した。

「ありがとうすぐに良くなるわ。
待っていてね」

そういって子供の足にそっと触れた。

傷はあっという間にふさがって子供のウルフベアーはぴょこんと跳ねた。

もう痛くないよと言う様に嬉しそうにしている。

ルルは手の平に水を貯めてそっと差し出すと、子供のウルフベアーはぺろぺろと舐めて水を飲んだ。

すっかり元気になったようだ。

そして、二匹は横穴のほうに去っていった。

息を詰めていたサイラスがほーっと息を吐き出した。

「どうなる事かと思ったよ。
ウルフベアーを懐かせたなんて
始めてみたよ。ルルってすごいね」

「でも、ルル一人の時は絶対今みたいな
ことはしないで、俺がいるときだけだ。
いつでも火魔法で焼き尽くそうと思って
準備していたんだからな」

「はい、解りました。でも子供の
ウルフベアーとっても可愛かった、
ウフフ」

「ウフフじゃねえよ。こっちの身にもなれ
心臓が止まるかと思った。さあ行くぞ」

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