本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する

「くくっ、ごめんな」

俺はそばにあったティッシュで軽く拭いて乱れた服を直す。

亜里沙は黙ってされるがままだけどムッとしている。

こんな場所で襲ったから怒っちゃったんだな。

「歩ける?」

「歩けない!」

「はい、歩けるな」

そんだけ元気に返事ができれば大丈夫だ。
嫉妬して襲ったことは家に帰ってまたゆっくり謝ろ。

着替えをして手を繋いだまま大人しく俺の後ろをついてくる亜里沙がムスっとしてるけど可愛い。

さっきまでステージで誘惑するような仕草をしていた彼女とは大違い。

「可愛すぎる。俺だけの亜里沙にしたい」

俺は思わず口にしてしまう。

「え?」

帰ってから話そうと思ったのに。

「…嫉妬した」

「し、嫉妬?」

「メンバーにも…、他の客にも…」

そう。
ライブ中、亜里沙に釘付けになるように羨望の眼差しを向ける男たちに俺は嫉妬した。
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