本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
私の経験上、こうなると獅音は止まらない。

「獅音っ…」

あんな大勢の前でクールにギターを弾いて髪をなびかせていた彼が、今はこうして私を求めている。

獅音の瞳に私だけが映ってる。

「亜里沙っ…愛してる」

私の頬に大きな手を添えて見下ろすその表情は、本当に愛してるんだと思わせるようなそんな顔をしていて、思わず幸せ過ぎて泣きそうになってしまう。

「なんで泣くの?」

泣きそうじゃなくて、既に泣いてしまっていたらしい。

「幸せ過ぎて…嬉しくて…愛しくて」

「遅くなってごめんな」

私は首を横に振る。

優しく目からこぼれ落ちる涙を親指の腹で拭ってくれるその手は、とても優しくて愛おしい。

激しくギターを弾く彼からは想像もできないほどに。

「俺の独占欲も大概にしろってな…。いつまでも隠しておけるはずなんてないのに」

獅音はそう言って力なく笑う。
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