本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する


ちょくちょくLiSAを見るたびに目が合った。

いやいや、俺の事めっちゃ見てるじゃん。
これは俺の勝ちだな。

今夜は逃がさないよ。

そう胸の中で囁いた。

「お疲れー!」

アンコールも全て終わってメンバーと一緒に控室に戻る。

「獅音、打ち上げどうする?」

ドラムのTOWAが汗を拭きながら聞いてくる。

「俺、パス」

LiSAをとっ捕まえないと。

「え? あの猫ちゃん拾ったって話し本当なの?」

ボーカルのZENが水を飲んで口を拭きながら聞いてきた。

「ん? 本当」

これから捕まえるんだけど。

するとベースの雷と目が合う。
雷は野生児っぽい見た目だからかなんなのか、やたらと勘が鋭い。

たぶん俺が言っている相手が猫じゃないという事に気づいてる。

それでも、分かっていて何も聞いてこないのが雷だ。

「お疲れ様。気を付けてなー」

ニヤつきながら雷が俺に言う。
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