本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
俺なんかに家を知られたくないんだと。

ここまで脈なしの女は人生初めてだ。

そして俺は諦めてLiSAを下ろすと車を発進させた。

LiSAを送って不完全燃焼した俺は気持ちを切り替えるために結局メンバーが打ち上げをしている店に向かった。

「あれー? LiSAちゃんは?」

ZENにさっそく聞かれる。

フラれた。

そう言おうとして言葉を飲み込む。
猫って事になってるんだった。

でも…もういいか。

雷は変わらずニヤっとしてるし。

「持ち帰れなかった」

俺はボソっと呟くように言った。

「ぶっはははは!」

ついにこれまで黙っていた雷が爆笑する。

笑え笑え。
もういいよ。
もったいないが、LiSAとは縁がなかったんだと言い聞かせた。
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