冷徹ドクターは初恋相手を離さない
始業のチャイムが鳴ると申し送りが始まり、いつものように情報共有がされて終了した。
今日の担当看護師さんに挨拶をして、オペの見学にも行くことを伝えるとオペ出しの見学もさせてもらうこととなった。
申し送り後は、十時半からのオペのために急いで準備をする。術前のバイタルサイン測定など学生でもできることはやらせてもらい、忙しい中でも丁寧に一言ずつ説明をしてくれる人だった。
そうこうしていると、吉村さんがいよいよ病棟から手術室に向かう時間になる。
「じゃあ吉村さん、手術室まで行きましょうね」
「はい」
看護師さんの後についていく。手術室は三階。エレベーターに乗って三階まで降りていくと、すぐ近くに手術室の入口がある。
廊下を歩いている時は何も話せなかったけれど、三階に着いた時、吉村さんは私を見ると笑いかけてくれた。
「今日はよろしくね、葉山さん」
「こちらこそよろしくお願いします」
短い時間しか関わっていないけれど、こうやって看護師さんたちは信頼関係を構築していくのだろうなと思った。
「じゃあ私は手術室の看護師に申し送りしてくるけど……葉山さんは着替えよね? 場所はわかる?」
「はい。大丈夫です。ここですよね? いってきます」
手術室のほぼ隣のこぢんまりとしたドアを指差すと、看護師さんは『そうそう』と言ってくれた。
「じゃあお先にね」
「はい、すぐに向かいますね」
吉村さんが私に小さく手を振って、看護師さんと一緒に手術室の自動ドアを開けて中に入っていった。
私は急いで手術室用の学生用スクラブに着替え、サージカルキャップをしっかり被って入室する。右手側に手術室と病院を隔てる廊下があるので、そちらを見ると数人の医師と病棟の看護師さん、手術室の看護師さんがいた。
そこに合流をすると、荒木先生をはじめとした今日のオペで関わるメンバーがいて、オペの流れの説明や軽い挨拶をしていた。
今日の担当看護師さんに挨拶をして、オペの見学にも行くことを伝えるとオペ出しの見学もさせてもらうこととなった。
申し送り後は、十時半からのオペのために急いで準備をする。術前のバイタルサイン測定など学生でもできることはやらせてもらい、忙しい中でも丁寧に一言ずつ説明をしてくれる人だった。
そうこうしていると、吉村さんがいよいよ病棟から手術室に向かう時間になる。
「じゃあ吉村さん、手術室まで行きましょうね」
「はい」
看護師さんの後についていく。手術室は三階。エレベーターに乗って三階まで降りていくと、すぐ近くに手術室の入口がある。
廊下を歩いている時は何も話せなかったけれど、三階に着いた時、吉村さんは私を見ると笑いかけてくれた。
「今日はよろしくね、葉山さん」
「こちらこそよろしくお願いします」
短い時間しか関わっていないけれど、こうやって看護師さんたちは信頼関係を構築していくのだろうなと思った。
「じゃあ私は手術室の看護師に申し送りしてくるけど……葉山さんは着替えよね? 場所はわかる?」
「はい。大丈夫です。ここですよね? いってきます」
手術室のほぼ隣のこぢんまりとしたドアを指差すと、看護師さんは『そうそう』と言ってくれた。
「じゃあお先にね」
「はい、すぐに向かいますね」
吉村さんが私に小さく手を振って、看護師さんと一緒に手術室の自動ドアを開けて中に入っていった。
私は急いで手術室用の学生用スクラブに着替え、サージカルキャップをしっかり被って入室する。右手側に手術室と病院を隔てる廊下があるので、そちらを見ると数人の医師と病棟の看護師さん、手術室の看護師さんがいた。
そこに合流をすると、荒木先生をはじめとした今日のオペで関わるメンバーがいて、オペの流れの説明や軽い挨拶をしていた。