向日葵の園

都市伝説

文字通り、「飛び起きる」って経験を
生まれて初めてしたかもしれない。

体が何かの衝撃で
弾き飛ばされる感覚。

全力疾走をした直後みたいに
心臓が大きく脈を打ち、
額にはびっしりと汗が滲んでいる。

定まらない視界で周りを見渡す。
薄暗くて、雑多なイメージ。

学校の理科室にあるみたいな、
六人グループごとに使用するような机、

よく見るシルバーのスチールロッカーは
横三列、縦五段。

ガラス扉の棚にはきれいにガラスのビーカーが
いくつも陳列されている。

私が少し動くと、ギシッとベッドが軋んだ音を立てた。

救急病院にあるみたいな、
簡易的なスチール製のベッド。
寝かされていたのは「マットレス」と呼ぶには薄い、トッパーのような物。

部屋全体が、憂さんから香っていたアルコールの匂いがする。
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