~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
「ふむふむ。【以後カレンベール帝国は、女神カレンから賜ったという“永の蒼”という宝玉を代々の長子に伝え、大聖堂に集めた大衆を前に継承式を行い、今後の構想を示すのが通例となっている】か」
肩を寄せ合って看板を見つめていたジェミーとルゼは同時に視線を外し、隣に展示されていた翡翠に七色の光が混ぜ込まれたような宝玉を覗き込む。
「ふーん、これが女神の加護を宿した“永の蒼”なのね。オパールみたい」
「あくまでレプリカのようですけどね。これほどのサイズの石はなかなか見ないな」
「見つめていると、心が吸い込まれてしまいそうな輝きでありますな」
「いったい、どんな女性ならこんな見事な宝石が似合うのでしょうね~」
子供の手のひらくらいはありそうな模造品の宝石に目をちかちかさせながら、ジェミーたちは本物がどれほどのものなのかを妄想する。
たかが石ころ、されど宝石。
言ってみれば、そんなものはただの無機物にすぎないのに。でも想像上のそれは、悪役令嬢となって今や毎日宝石に触れることの事欠かないジェミーすら、手を伸ばすことをためらわせる輝きがあった。
肩を寄せ合って看板を見つめていたジェミーとルゼは同時に視線を外し、隣に展示されていた翡翠に七色の光が混ぜ込まれたような宝玉を覗き込む。
「ふーん、これが女神の加護を宿した“永の蒼”なのね。オパールみたい」
「あくまでレプリカのようですけどね。これほどのサイズの石はなかなか見ないな」
「見つめていると、心が吸い込まれてしまいそうな輝きでありますな」
「いったい、どんな女性ならこんな見事な宝石が似合うのでしょうね~」
子供の手のひらくらいはありそうな模造品の宝石に目をちかちかさせながら、ジェミーたちは本物がどれほどのものなのかを妄想する。
たかが石ころ、されど宝石。
言ってみれば、そんなものはただの無機物にすぎないのに。でも想像上のそれは、悪役令嬢となって今や毎日宝石に触れることの事欠かないジェミーすら、手を伸ばすことをためらわせる輝きがあった。