~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
そう考えると矛盾している気もしたし、とかく詳しい話を聞いて見なければルブロの思惑がわからない。
それを知った上でもし、後見役である彼の意志をひっくり返すことができれば、婚約を破談に持ち込めるかな――?
「ねえ、ルブロ叔父様がいつその署名をしたかってわかるかしら」
「一応、書類上では×月×日となっておりますけども」
それは、ジェミーたちが帝国から帰ってきた頃――ペリエライツ家の面々が姿を消してすぐのことだ。
先日のジェミーの署名まではそこそこのタイムラグがある。
どうしてクラフトは、すぐにジェミーに書類のサインを求めなかったのか。
おどつく所長を前に必死で頭を回すと、その理由もなんとなく予想できた。
(……多分、殿下は今回の婚約を王位継承直前まで伏せておくつもりだったんじゃないかしら。デール王太子の邪魔がこれ以上入らないように)
有効な手札をいくら揃えたとはいえ、いまだ王太子への支持は根強いはず。
万が一にも自分の計画が覆らないよう、彼はぎりぎりのタイミングで婚約を発表しようとしていたのかもしれない。
それを知った上でもし、後見役である彼の意志をひっくり返すことができれば、婚約を破談に持ち込めるかな――?
「ねえ、ルブロ叔父様がいつその署名をしたかってわかるかしら」
「一応、書類上では×月×日となっておりますけども」
それは、ジェミーたちが帝国から帰ってきた頃――ペリエライツ家の面々が姿を消してすぐのことだ。
先日のジェミーの署名まではそこそこのタイムラグがある。
どうしてクラフトは、すぐにジェミーに書類のサインを求めなかったのか。
おどつく所長を前に必死で頭を回すと、その理由もなんとなく予想できた。
(……多分、殿下は今回の婚約を王位継承直前まで伏せておくつもりだったんじゃないかしら。デール王太子の邪魔がこれ以上入らないように)
有効な手札をいくら揃えたとはいえ、いまだ王太子への支持は根強いはず。
万が一にも自分の計画が覆らないよう、彼はぎりぎりのタイミングで婚約を発表しようとしていたのかもしれない。