迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
 今の時期は絶対に休めないから風邪を引くわけにはいかない。

 歩いて五分ほどの道のりを歩き、コンビニエンスストアで無事にお目当ての牛乳を購入する。ついでに明日の朝に食べる総菜パンも手に入れた。

 腹持ちがいいように朝はお米と決めているけれど、気分転換になるし、いいよね。

 前向きでいるように努めなければ、真っ黒でよくないものが迫り上がって全身を覆いつくす。

 ストールに首を縮こませて家路を急いでいると、どこからともなく流れてきたサイレンの音が耳をつんざいた。

 これは……消防車と、救急車?

 立ち止まって、どこから来ているのか確認しようと辺りを見回す。するとコンビニエンスストアが並ぶ幹線道路に、交差点を曲がった消防車が突如として現れた。

 消防署のそばで暮らしているので日常的に見聞きしていても、消防車が切った風を感じるような距離感は初めてだ。

 動機が激しくなり、短く速い呼吸になった。脈絡のない動揺が身体の中心でぐるぐると渦を巻いている。
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