迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
 昨日の夜は洗い物をする余裕がなかったので、ふたりの正面に立ちながら食器を片付けていく。

 時間が余ったら出掛ける前にふたりと少し遊べるかもしれない。そう思った直後だった。

 物が落ちる大きな音がして、反射的に「きゃっ」と悲鳴を上げる。すぐに我に返ってテーブルに駆け寄ると、紅汰がプレートを落としていた。

「大丈夫? どこも痛くない?」

 紅汰は首を横にぶんぶんと振って涙を滲ませる。

 お皿は割れていないし、お茶で軽く濡れただけかな。

「バナナが落ちちゃったから、悲しい? 新しいやつ持ってくるね」

 軽く抱き締めて背中を擦りながら諭すと、紅汰はすぐに落ち着いた。

「さーちゃんもびっくりしたね」

 こちらの様子をうかがって、やり取りをしている間は食事をストップさせていた桜子も、気持ちを切り替えて口を動かし始めた。ムウはどのタイミングで移動したのかわからないが、姿を消しているので廊下か寝室に逃げたのだろう。
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