迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
「トイレに行きたいみたい。どこかに寄ってもらってもいい?」

「五分くらいかかるけど、間に合う?」

「どうかな……。一応おむつはしているから、惨劇にはならないよ」

 駐車場ではあんなに感情を表に出していたのに、今は急速冷却されたかのように淡々とした態度だ。

 付き合っていた頃はドライブ中でも会話を楽しんでいたので、運転に集中しているからではないはず。

 橙吾さんがわからない。いったいどうしたいのか。

 桜子が泣く前にサービスエリアに到着し、慌てて外へ出る。

「こうくんも行こう。おむつ変えよう」

「やぁだ」

 桜子のシートベルトを外しながら誘ったが即座に拒否された。

「でもママ行っちゃうよ?」

「うん!」

 自己主張ができるようになっているのは精神面が成長している証拠だ。それは嬉しいのだけれど、各々の主張が食い違うと対応しきれない。

 大人ひとりに子どもひとりという体制でなければ、育児って無理じゃない?
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