迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
きちんと説明したいが、まずは桃花の話を最後まで聞こう。
「だから私と結婚したら、消防士を辞めて実家の企業で働かなければいけない。私のせいで消防士であるのを諦めることになったら、私は負い目で、橙吾さんの隣で笑っていられないの」
さっき正直にと言っていたけれど、これが別れの本当の理由なのか? だとすれば、俺の知らないところでこんなにも悩ませて苦しめていたのか。
「もも――」
「さーちゃも、やる!」
言いかけたところで桜子がいきなり桃花の膝から飛び降りた。
「待って。桜子のも出すよ」
桃花の話をきかず靴下のまま紅汰のもとへ駆けていく。紅汰から無理やりシャボン玉の道具を奪おうとした。
紅汰の怒声と桜子の奇声が辺り一面に響き、何事かとこちらに視線を送る人たちもいる。
取っ組み合いになったのを桃花が止めに入る。すると、暴れている紅汰の頭が桃花の顎に激しい勢いでぶつかった。
「桃花! 大丈夫か!」
顎を押さえてその場にうずくまった桃花をうしろから支えた。顔を覗き込むと、涙が頬を伝っている。
一瞬にして涙が溢れるということはかなり痛かったのだろう。
「だから私と結婚したら、消防士を辞めて実家の企業で働かなければいけない。私のせいで消防士であるのを諦めることになったら、私は負い目で、橙吾さんの隣で笑っていられないの」
さっき正直にと言っていたけれど、これが別れの本当の理由なのか? だとすれば、俺の知らないところでこんなにも悩ませて苦しめていたのか。
「もも――」
「さーちゃも、やる!」
言いかけたところで桜子がいきなり桃花の膝から飛び降りた。
「待って。桜子のも出すよ」
桃花の話をきかず靴下のまま紅汰のもとへ駆けていく。紅汰から無理やりシャボン玉の道具を奪おうとした。
紅汰の怒声と桜子の奇声が辺り一面に響き、何事かとこちらに視線を送る人たちもいる。
取っ組み合いになったのを桃花が止めに入る。すると、暴れている紅汰の頭が桃花の顎に激しい勢いでぶつかった。
「桃花! 大丈夫か!」
顎を押さえてその場にうずくまった桃花をうしろから支えた。顔を覗き込むと、涙が頬を伝っている。
一瞬にして涙が溢れるということはかなり痛かったのだろう。