迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
「この前はいい感じだったんですよね?」

「一歩前進といったところだ」

 桃花と別れたあと、気を紛らわそうと必要以上に筋トレをしていたら肉離れになり、同じチームである佐橋には迷惑をかけた。

 それと、当時はただ考え込んでいただけなのだが、黙っている時間が増えたことでこれまで以上に部下に威圧感を与えるようになったらしく、佐橋が周りへフォローを入れてくれていた。

 いつも軽口を叩いているけれど、しっかりしていて頼れる後輩なのだ。

「俺の主観になるけど」

 起きた出来事や過去のすれ違いについてかいつまんで話しはしていたが、文章では伝えづらく、細かい部分に触れてはいなかった。

 詳しく説明すると、佐橋は小難しい顔になって壁の一点をじっと見つめる。

 佐橋の意見を参考にしようと返事を待ちつつ、メッセージのチェックをする。

 今朝は初めて桜子がミニトマトを食べてくれたと、喜んでいる姿が想像できるテンション高めの文章が届いている。
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