迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
 もう一度キスのおねだりをしようと顔を上げたところで、桜子の「ままぁ?」という声がして飛び起きた。

 桜子は目をきらきらさせて、面白いものを見つけたときのように橙吾さんを指差して笑う。

「とご、なにちてるのー?」

「おはよう、桜子。今日は俺も一緒だよ」

「えー?」

 溢れんばかりの笑顔から、心の底から喜んでいるのが伝わってくる。私が思っていた以上に桜子は橙吾さんに懐いているようだ。

「一緒にトイレに行こうか」

「あっこ、あっこ」

 朝は起きてすぐにトイレに行くと決めていて、昨晩寝る直前に説明したのを覚えてくれていたらしい。

 桜子を抱いてベッドから下りた頼もしい橙吾さんに感謝して、私は紅汰の機嫌を損ねないように時間をかけてゆっくり起こすことにした。
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