迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
 数カ月振りに買い物に出かけるからと、お洒落してヒールのある靴を履いてきたのがいけなかった。

 三センチならいけると思っちゃったんだよね。

 外へ出ようとする人の波は延々と続いて終わりが見えず、乱暴な言葉を吐いている人もいて、眺めているだけで気分が悪くなる。

 深呼吸しようにも煙を吸うのが怖く、できない。目を瞑って双子の背中をとんとんと叩き、自分の心も落ち着かせていると、大きな足音がしてはっとする。

 開いた瞳に飛び込んできたのは、オレンジ色の制服を着たハイパーレスキュー隊員たちだった。

 ぶわっと熱いものが込み上げて、一瞬にして視界が涙の膜で覆われる。

 よかった、やっぱり助けがきた。
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