迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
「とご? ぱぱ?」

 桜子が私の肩をぽんぽんと叩く。

 一緒に暮らすようになってから、橙吾さんをパパと呼ぶ機会を増やした。橙吾さんは『子どもたちが言いやすい方でいい』と言っているが、言語能力の高い桜子はすでにパパと呼ぶようになってきている。

 桜子の視線を辿った先にいたレスキュー隊員が、こちら目掛けて走ってきた。

「桃花!」

「……橙吾さん」

 思わず両手を伸ばすと、橙吾さんはなんの迷いもなく私を抱き締めた。また勝手に涙が溢れてくる。

 怖かった。両親のように子どもたちの身になにかあったらと、想像するのを止められなかった。

「怪我はしていないか? 煙は? 意識ははっきりしているか?」

「紅汰と桜子は煙で目が痛いって」

「わかった。念のために病院へ連れて行こう」

 橙吾さんは身体から私を離すと、指の腹で涙を拭ってくれる。
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