迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
 桃花さんは最近こんな出来事があったなど世間話をしている。ゆったりとした空気をまとっていて、ふわふわしているという言葉がしっくりくるくらいに穏やかだ。

 元気だけれどあまり大きくはない声に静かに耳を傾けていると、不意に「あっ」と発した桃花さんが立ち止まった。

 丸くしている目の先をたどるとひとりの男性がいて、向こうも桃花さんをまっすぐに見ている。

 引き寄せられるようにふたりは近づき、表情が確認できる距離で向かい合う。俺はどうしたらいいのかわからず、先ほどから変わらず黙ったままだ。

「お疲れさまです」

 桃花さんの挨拶に、俺と同年代くらいの男性はにこやかに微笑む。ふたりの間に流れる空気は親密見えた。
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