迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
「じゃあ……」

「桃花さん」

 俺に声を遮られた桃花さんはきょとんとしている。こうして垣間見える幼い表情もまた可愛らしい。

「好きだ。付き合ってほしい」

 淀みなく口からこぼれた告白に自然と後悔はなかった。遅かれ早かれこの気持ちは彼女に伝えることになっていただろうし、悠長に構えているうちに他の誰かにとられたら困る。

 桃花さんは「えっ」と小さく発した半開きの口のまま動きを止めている。

「急で驚かせたよな。でも、桃花さんとは友達ではなく恋人になりたいと思ったんだ」

 穴が開きそうなほど俺を見つめる桃花さんは表情をきりっと引き締めた。神妙な面持ちから、彼女の生真面目さが伝わる。
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