幽霊姫は止まれない!
第十八話 待ってましたの陰謀説!?
「!」
(ミック公爵令息って……彼が!?)
さらりと告げた名前に思わずその令息とオスキャルの顔を交互に見る。そんな私を見てオスキャルが意味深に頷いたのを見て、私は彼が今回の目的の人物だとわざわざ教えに来てくれたのだと確信した。そのサポートに感謝を表すようにオスキャルの背中をポンと叩いて私も大きく頷く。
「言いたいことはわかったわ。ミック公爵令息の介抱は私に任せて。情報を探るわ」
「わかってないなぁ!? 俺、最初に彼の女癖の悪さ説明しましたよねぇ!?」
「ね、ねぇキミたち、その会話はボクの前でしてもいいやつなのかな……」
相変わらず戸惑っているミック公爵令息を無視し、今度は私がふたりの間へと割り込む。そしてガシッと彼の腕を掴み大丈夫という意味を込めてオスキャルへと親指を立てた。
「じゃ、オスキャルは戻っていいわよ」
「くっ、せめて俺の目が届く範囲でしてくださいよ……!」
何故か悔しそうな表情のオスキャルが、渋々といった様子で素振りをしている他の令息たちの元へ戻る姿を見送った私は改めてミック公爵令息の方へと振り返る。
(ミック公爵令息って……彼が!?)
さらりと告げた名前に思わずその令息とオスキャルの顔を交互に見る。そんな私を見てオスキャルが意味深に頷いたのを見て、私は彼が今回の目的の人物だとわざわざ教えに来てくれたのだと確信した。そのサポートに感謝を表すようにオスキャルの背中をポンと叩いて私も大きく頷く。
「言いたいことはわかったわ。ミック公爵令息の介抱は私に任せて。情報を探るわ」
「わかってないなぁ!? 俺、最初に彼の女癖の悪さ説明しましたよねぇ!?」
「ね、ねぇキミたち、その会話はボクの前でしてもいいやつなのかな……」
相変わらず戸惑っているミック公爵令息を無視し、今度は私がふたりの間へと割り込む。そしてガシッと彼の腕を掴み大丈夫という意味を込めてオスキャルへと親指を立てた。
「じゃ、オスキャルは戻っていいわよ」
「くっ、せめて俺の目が届く範囲でしてくださいよ……!」
何故か悔しそうな表情のオスキャルが、渋々といった様子で素振りをしている他の令息たちの元へ戻る姿を見送った私は改めてミック公爵令息の方へと振り返る。