幽霊姫は止まれない!
ゆっくり休んだ方がいいわよ、という私の提案を目に見えないほどの早さで首を振ったオスキャルが拒否する。けれど、流石にそこまで拒否され続けると段々私も腹立たしくなってくるわけで。
「私と寝るのをそんなに嫌がらなくてもいいじゃない」
「いっ、嫌がってるって訳じゃ……!」
「嫌がってなきゃなんなのよ。広いし、それにふたりで寝れば温かいのに」
「その温もりがですね、困るといいますか」
「フンッ、いいわよ。もうオスキャルとは一生一緒に寝てあげないから! 腕枕も膝枕もさせてあげない!」
「腕枕と膝枕がある世界線に俺はいたのか……? いや、俺がする方か。それはそれで背徳的……じゃなくて!」
唇を尖らせて顔を背けた私の隣で自問自答するようにぶつぶつなにかを呟いたオスキャルが再び私と目が合うように移動し、顔を覗き込んできた。
「いいですか。そんな世界線に俺たちはいないんです。姫と騎士は一緒に寝ません」
そして諭すようにそう口にする。その時のオスキャルの目があまりにも真剣だったため、不機嫌になっていた私だがただ頷くしか出来なかった。
「私と寝るのをそんなに嫌がらなくてもいいじゃない」
「いっ、嫌がってるって訳じゃ……!」
「嫌がってなきゃなんなのよ。広いし、それにふたりで寝れば温かいのに」
「その温もりがですね、困るといいますか」
「フンッ、いいわよ。もうオスキャルとは一生一緒に寝てあげないから! 腕枕も膝枕もさせてあげない!」
「腕枕と膝枕がある世界線に俺はいたのか……? いや、俺がする方か。それはそれで背徳的……じゃなくて!」
唇を尖らせて顔を背けた私の隣で自問自答するようにぶつぶつなにかを呟いたオスキャルが再び私と目が合うように移動し、顔を覗き込んできた。
「いいですか。そんな世界線に俺たちはいないんです。姫と騎士は一緒に寝ません」
そして諭すようにそう口にする。その時のオスキャルの目があまりにも真剣だったため、不機嫌になっていた私だがただ頷くしか出来なかった。