幽霊姫は止まれない!
第二十六話 勝負というのは勝ってナンボ
「そんなの嫌よ。イェッタの目的がオスキャルだった以上、負けたくないわ」
「でも当初の目的の妖精姫という呼び方の出所が判明したんだだから別に──、え? 負けたくない?」
私の言葉を復唱したオスキャルがピシッと固まる。
(そんなに驚かなくてもいいじゃない)
確かにオスキャルの言う通り、別にこんな勝負無視してしまってもいいだろう。もし私が本当にオスキャルの恋人だったなら……いや、たとえ恋人だったとしても、イェッタには関係ない。
彼女に勝っても負けても私の立ち位置は変わらないし、オスキャルの立場も変わらない。
でも、どうしてだろうか。
「負けたくないに決まってるじゃない」
──そう思ってしまったのだから。
「えっ、えっ、そんなに負けず嫌いでしたっけ? えっ、もしかしてエヴァ様、嫉妬……」
ポツリと呟かれた嫉妬という言葉に反論しようと反射的に口を開くが、そのままゆっくりと口を閉じる。
嫉妬。確かにそうかもしれない、と思ったのだ。
「そう……かも。嫉妬、そうね。だって貴方は私の唯一だもの」
「でも当初の目的の妖精姫という呼び方の出所が判明したんだだから別に──、え? 負けたくない?」
私の言葉を復唱したオスキャルがピシッと固まる。
(そんなに驚かなくてもいいじゃない)
確かにオスキャルの言う通り、別にこんな勝負無視してしまってもいいだろう。もし私が本当にオスキャルの恋人だったなら……いや、たとえ恋人だったとしても、イェッタには関係ない。
彼女に勝っても負けても私の立ち位置は変わらないし、オスキャルの立場も変わらない。
でも、どうしてだろうか。
「負けたくないに決まってるじゃない」
──そう思ってしまったのだから。
「えっ、えっ、そんなに負けず嫌いでしたっけ? えっ、もしかしてエヴァ様、嫉妬……」
ポツリと呟かれた嫉妬という言葉に反論しようと反射的に口を開くが、そのままゆっくりと口を閉じる。
嫉妬。確かにそうかもしれない、と思ったのだ。
「そう……かも。嫉妬、そうね。だって貴方は私の唯一だもの」