幽霊姫は止まれない!
その言葉に全力で乗った私たちが、何事もなかったようにしれっと自身の席へ座り直すと、顔を真っ赤にして震えていたイェッタも、何故か怒ったような表情のままだが渋々着席したのだった。
そんななかなか大騒ぎで始まったお茶会だったが、始まってみればやはり高位貴族の令息、令嬢だ。マナーに自信がないと言っていたオスキャルも私とのやり取りで緊張がほぐれたのか、危なっかしいマナーなどなく、むしろ堂々としたものである。
「平民のくせにやるじゃない」
「貴女もなかなかよ」
(それに私、本当は王女だしね!)
フフン、と互いにそんなやり取りをしながら香りのいい紅茶と、瑞々しいフルーツが乗ったケーキを堪能した私たちだが、このデザートの時間が終わるということは、それすなわち決闘の時間がやってくるという意味だった。
コクリと最後の一口、紅茶を嚥下した私はティーソーサーへと音をたてないようにカップを戻す。
その動作を合図にイェッタが軽く片手をあげると、待機していた侍女たちがすぐさまテーブルの上を片付けた。
「いざ、本番よ!」
「望むところだわ!」
そんななかなか大騒ぎで始まったお茶会だったが、始まってみればやはり高位貴族の令息、令嬢だ。マナーに自信がないと言っていたオスキャルも私とのやり取りで緊張がほぐれたのか、危なっかしいマナーなどなく、むしろ堂々としたものである。
「平民のくせにやるじゃない」
「貴女もなかなかよ」
(それに私、本当は王女だしね!)
フフン、と互いにそんなやり取りをしながら香りのいい紅茶と、瑞々しいフルーツが乗ったケーキを堪能した私たちだが、このデザートの時間が終わるということは、それすなわち決闘の時間がやってくるという意味だった。
コクリと最後の一口、紅茶を嚥下した私はティーソーサーへと音をたてないようにカップを戻す。
その動作を合図にイェッタが軽く片手をあげると、待機していた侍女たちがすぐさまテーブルの上を片付けた。
「いざ、本番よ!」
「望むところだわ!」