幽霊姫は止まれない!
「どういうこと?」
一面のニュースを見て思わずそんな言葉が漏れる。
その記事には、オスキャル様が幽霊姫の専属護衛騎士に任命されたということが書かれていた。
「今まで表に一度も出てこなかったくせに」
それなのに、彼を縛るその末の姫が憎くて仕方ない。
だが相手は王族だ。幽霊なんて呼ばれ蔑まれているとしても、彼女の命令にはオスキャル様ですら従わなくてはならないのだ。
(絶対彼も嫌々のはずよ!)
面倒を押し付けられたと、きっと不満を持っていると思った。ソードマスターになったのにあんな引きこもりの幽霊なんかに仕えなくてはいけないと呆れ、ガッカリしていると思っていた。
引きこもりの相手は厄介なようで、彼が頻繁に通っていた訓練所にはなかなか顔を出さなくなっていたが、諦めず何度も通っていた私は一度だけ遭遇した。
一度だけなのは、遭遇した時、彼が幽霊姫の話をしながら笑っていたのを見たからだった。
「私には、たまごサンドのついでにしか笑ってくれないのに」
それなのに表にでないあの幽霊姫は、彼を笑顔にできるのだと知り悔しくてもう訓練所に足を運ばなかった。
一面のニュースを見て思わずそんな言葉が漏れる。
その記事には、オスキャル様が幽霊姫の専属護衛騎士に任命されたということが書かれていた。
「今まで表に一度も出てこなかったくせに」
それなのに、彼を縛るその末の姫が憎くて仕方ない。
だが相手は王族だ。幽霊なんて呼ばれ蔑まれているとしても、彼女の命令にはオスキャル様ですら従わなくてはならないのだ。
(絶対彼も嫌々のはずよ!)
面倒を押し付けられたと、きっと不満を持っていると思った。ソードマスターになったのにあんな引きこもりの幽霊なんかに仕えなくてはいけないと呆れ、ガッカリしていると思っていた。
引きこもりの相手は厄介なようで、彼が頻繁に通っていた訓練所にはなかなか顔を出さなくなっていたが、諦めず何度も通っていた私は一度だけ遭遇した。
一度だけなのは、遭遇した時、彼が幽霊姫の話をしながら笑っていたのを見たからだった。
「私には、たまごサンドのついでにしか笑ってくれないのに」
それなのに表にでないあの幽霊姫は、彼を笑顔にできるのだと知り悔しくてもう訓練所に足を運ばなかった。