幽霊姫は止まれない!
「幽霊姫は、王族なのに魔力もなく、何も持たなかったんですって。色は王家の色を持ってるなんて噂もあるけれど、公の場に出たことがなくて誰もその姿を見たことがないところを見ると、その噂は少しでも末の姫を擁護するために王家が流した嘘じゃないかって言われているわ」
その噂は知っていた。
王妃の崩御と同時に誕生した悲劇の王女。
王族ならば必ず持っているという魔力にも恵まれず、誰も姿を見たことがない末の姫。
生まれつき体が弱いため公務にも出れず、その結果王族だというのに他の貴族から蔑まれ、ついたあだ名が『幽霊姫』。
「でもそもそもが違うという説があるの」
「説?」
もったいぶったその説明に、少し興味を引かれたボクが彼女の方へ耳を傾けると、この部屋には誰もいないのに少し声を落として彼女が説明を続ける。
「幽霊姫というあだ名を流したのが、そもそもの王族という話よ」
耳打ちされたその言葉に思わず眉をひそめてしまう。
それはもしや、王妃の命を奪ったから、ということで冷遇されているということなのかと思ったからだ。
その噂は知っていた。
王妃の崩御と同時に誕生した悲劇の王女。
王族ならば必ず持っているという魔力にも恵まれず、誰も姿を見たことがない末の姫。
生まれつき体が弱いため公務にも出れず、その結果王族だというのに他の貴族から蔑まれ、ついたあだ名が『幽霊姫』。
「でもそもそもが違うという説があるの」
「説?」
もったいぶったその説明に、少し興味を引かれたボクが彼女の方へ耳を傾けると、この部屋には誰もいないのに少し声を落として彼女が説明を続ける。
「幽霊姫というあだ名を流したのが、そもそもの王族という話よ」
耳打ちされたその言葉に思わず眉をひそめてしまう。
それはもしや、王妃の命を奪ったから、ということで冷遇されているということなのかと思ったからだ。