幽霊姫は止まれない!
思わず立ち上がり叫ぶように質問をする。私のその声を聞き、ふたりの姉が同時に首を左右に振った。
「そんな……ッ!」
「父様はもう起き上がれない」
「えぇ。お父様は指一本、もう動かせないの」
「「しばらくは」」
「……しば、らく?」
その含みを持たせた言葉に唖然としていると、今度は姉たちがにこりと笑った。
「「ぎっくり腰で」」
「あー」
(からかわれたわ)
そう察した私が頭を抱えながら再び椅子へ座り直す。
私の隣で青い顔をしていたオスキャルも、少し安堵を滲ませていた。まぁ、まだ顔色は悪いけれど。
(でも確かにぎっくり腰を預言していたのなら説得力はあるわね)
ただのぎっくり腰と言えばそれまで。大災害でも、流行り病でもないが、ぎっくり腰なんて個人のものだ。他人が関与できるようなことではない以上、確かにそのことを言い当てたのなら真実味は増す。
ぎっくり腰なんて仕込みようがないものを言い当てたのだから。
「そんな……ッ!」
「父様はもう起き上がれない」
「えぇ。お父様は指一本、もう動かせないの」
「「しばらくは」」
「……しば、らく?」
その含みを持たせた言葉に唖然としていると、今度は姉たちがにこりと笑った。
「「ぎっくり腰で」」
「あー」
(からかわれたわ)
そう察した私が頭を抱えながら再び椅子へ座り直す。
私の隣で青い顔をしていたオスキャルも、少し安堵を滲ませていた。まぁ、まだ顔色は悪いけれど。
(でも確かにぎっくり腰を預言していたのなら説得力はあるわね)
ただのぎっくり腰と言えばそれまで。大災害でも、流行り病でもないが、ぎっくり腰なんて個人のものだ。他人が関与できるようなことではない以上、確かにそのことを言い当てたのなら真実味は増す。
ぎっくり腰なんて仕込みようがないものを言い当てたのだから。