幽霊姫は止まれない!
確かにオスキャルが聖女を指名して部屋に籠りちゅうちゅうしているのかされているのかはわからないが、そうやっている間私がひとりぼっちになってしまう。
反対に私が彼女を指名したとして、正体を調べに来た敵か味方かもわからない相手とふたりでちゅうちゅうごっこなんて楽しむなんて無理だろう。
今から私がこの娼館で働き、そんな私をオスキャルが指名するなんてことも考えたが、ここにいるのが壁なんて関係なく探れる耳を持ったブランカ姉様ならともかく、なんの能力を持たない私では意味など無い。
必ず聖女と接触しなくてはならなかった。
(仕方ない、こうなったら)
「あの、お客様?」
「決めました」
「はい、どちらにされ──」
「どっちも、です!」
「ヴァル様!?」
そう宣言した私に店員だけでなくオスキャルまで驚いた顔をする。
「どっちも、と申されますと」
「私たちふたり、同じ部屋で両方のプレイでお願いする」
「ふたり、ですか? えーっと、吸血鬼は縄張り意識が強くてですね、複数の吸血鬼を部屋にいれるわけには」
「相手はひとりで構いません」
「それは、どういう」
反対に私が彼女を指名したとして、正体を調べに来た敵か味方かもわからない相手とふたりでちゅうちゅうごっこなんて楽しむなんて無理だろう。
今から私がこの娼館で働き、そんな私をオスキャルが指名するなんてことも考えたが、ここにいるのが壁なんて関係なく探れる耳を持ったブランカ姉様ならともかく、なんの能力を持たない私では意味など無い。
必ず聖女と接触しなくてはならなかった。
(仕方ない、こうなったら)
「あの、お客様?」
「決めました」
「はい、どちらにされ──」
「どっちも、です!」
「ヴァル様!?」
そう宣言した私に店員だけでなくオスキャルまで驚いた顔をする。
「どっちも、と申されますと」
「私たちふたり、同じ部屋で両方のプレイでお願いする」
「ふたり、ですか? えーっと、吸血鬼は縄張り意識が強くてですね、複数の吸血鬼を部屋にいれるわけには」
「相手はひとりで構いません」
「それは、どういう」