幽霊姫は止まれない!
「ね、ねぇ、本当に聖女じゃないわよね? 実はこの短時間で容姿が変わったとかはない?」
「流石にあまりにも別人すぎると思いますが」
「でも私たち、まっすぐここへ案内されたし、第一警戒されるようなことはまだ何もしてないわよ」
「まだ、という時点で嫌な未来を預言して誰かと入れ替わった可能性がありますね。ですがこの中の女性が本当はターゲットの聖女の可能性も捨てきれな……」
扉を押さえながらコソコソと相談をしていると、さっきより勢いよく中から扉が叩かれる。
むしろドシン、ドシンという響き的に体当たりしているかもしれない。
「男ォ! 若い男ォッ!」
「ひぃっ!? き、吸血鬼って本当にいたのね!?」
「そんなまさかっ、エルフやドワーフは種族としておりますが、こんな、吸血鬼だなんて、あくまでもコンセプトのはずなんですがッ!」
中から聞こえる地響きのような声と、その扉へと仕掛けられる攻撃に私たちは一気に青ざめる。
さっきはオーラまで纏って押さえるなんて大げさな、なんて思ったが、今はオスキャルのその判断に内心では賛辞を送っていた。
「つ、次の襲撃の合間に離脱しますよ!」
「わかったわ」
「流石にあまりにも別人すぎると思いますが」
「でも私たち、まっすぐここへ案内されたし、第一警戒されるようなことはまだ何もしてないわよ」
「まだ、という時点で嫌な未来を預言して誰かと入れ替わった可能性がありますね。ですがこの中の女性が本当はターゲットの聖女の可能性も捨てきれな……」
扉を押さえながらコソコソと相談をしていると、さっきより勢いよく中から扉が叩かれる。
むしろドシン、ドシンという響き的に体当たりしているかもしれない。
「男ォ! 若い男ォッ!」
「ひぃっ!? き、吸血鬼って本当にいたのね!?」
「そんなまさかっ、エルフやドワーフは種族としておりますが、こんな、吸血鬼だなんて、あくまでもコンセプトのはずなんですがッ!」
中から聞こえる地響きのような声と、その扉へと仕掛けられる攻撃に私たちは一気に青ざめる。
さっきはオーラまで纏って押さえるなんて大げさな、なんて思ったが、今はオスキャルのその判断に内心では賛辞を送っていた。
「つ、次の襲撃の合間に離脱しますよ!」
「わかったわ」