幽霊姫は止まれない!
ローザが渡してくれた図解書には細かく採れる場所の説明もあったので迷ったりはせずに済みそうだったが、言い知れぬ不安が私の中に巣食っていた。ひとりで出掛けることが不安なのだろうか? 脱走を試みた時はあんなにひとりで出掛けたかったのに。
けれど、いつもオスキャルが見つけてくれていた。オスキャルが私の護衛騎士になってから、私はひとりで外に出たことがないから今ひとりでいることを不安に感じているのだろう。
魔女の家から一番近く、かつ至るところにあるという最初の材料、染まりキノコ。染まりキノコの染まりとは、そのままの意味で色が染まる──の、ではなく幻覚作用があるらしい。心を染める、という方の意味なのだろう。
「幻覚作用があるのに解毒薬の材料だなんて、本当によくわからないわ」
だが毒から薬が作られるという話も聞いたことがあるし、他でもないローザが言っているのだから間違ってはいないのだろうが。
そして今問題なのはその染まりキノコの使い方ではない。採り方だ。
けれど、いつもオスキャルが見つけてくれていた。オスキャルが私の護衛騎士になってから、私はひとりで外に出たことがないから今ひとりでいることを不安に感じているのだろう。
魔女の家から一番近く、かつ至るところにあるという最初の材料、染まりキノコ。染まりキノコの染まりとは、そのままの意味で色が染まる──の、ではなく幻覚作用があるらしい。心を染める、という方の意味なのだろう。
「幻覚作用があるのに解毒薬の材料だなんて、本当によくわからないわ」
だが毒から薬が作られるという話も聞いたことがあるし、他でもないローザが言っているのだから間違ってはいないのだろうが。
そして今問題なのはその染まりキノコの使い方ではない。採り方だ。