幽霊姫は止まれない!
「ダメったらダメ。対外的には聖女はお兄様の妃候補なのよ、そんな相手にいくらソードマスターでもオスキャルが縋りついて足に触れるのは罰せられるわ」
だが私ならそんなことはない。もし咎められたら正体を明かせばいいだけだ。兄の結婚相手を見極めたかっただとかなんでも言い訳ができるし、これでも王族だ、罰を受けることもない。更にはどうせ蔑まれている幽霊姫なので、今更悪い噂がひとつ増えたところで痛くも痒くもないのである。
そのことはオスキャルもちゃんと理解しているのか、どこか拗ねたような不満さ満載の顔を向けられるがそれ以上は食い下がることはなかった。
そんな彼の葛藤に思わず小さく吹き出した時、目的の人物である聖女が現れたのを見てその笑みを慌ててひっこめる。
「いくわよ!」
「はい」
小声でそう言ってからすぐに立ち上がると、相手側もある意味いつも通りだったからか特に驚く様子もなかった。
だが私ならそんなことはない。もし咎められたら正体を明かせばいいだけだ。兄の結婚相手を見極めたかっただとかなんでも言い訳ができるし、これでも王族だ、罰を受けることもない。更にはどうせ蔑まれている幽霊姫なので、今更悪い噂がひとつ増えたところで痛くも痒くもないのである。
そのことはオスキャルもちゃんと理解しているのか、どこか拗ねたような不満さ満載の顔を向けられるがそれ以上は食い下がることはなかった。
そんな彼の葛藤に思わず小さく吹き出した時、目的の人物である聖女が現れたのを見てその笑みを慌ててひっこめる。
「いくわよ!」
「はい」
小声でそう言ってからすぐに立ち上がると、相手側もある意味いつも通りだったからか特に驚く様子もなかった。