幽霊姫は止まれない!
だが聖女の言うことも一理ある。服装や聖女云々は、その衣装を着ただけだといくらでも誤魔化せるだろうが、騎士は帯剣している関係でその格好をしただけだ、とは言い張れない。剣は偽物だと言い張ったとしても、それこそ子供たちのおもちゃになるだけだし、本物の剣で遊ばせるなどとてもできないだろう。
私は彼女の言い分に納得し、素直にそのまま森の奥を目指すことにした。
とは言っても森であれば馬車で進める場所に限りがある。
当然馬車が走れるように道が整備されていたりもしないので、ここからは歩きになるだろう。
「あまり遠くないといいわね」
「エルフは長寿の種ではありますが身体能力が特別に優れている種ではありませんので」
「それもそうね」
「ま、待ってよっ!?」
オスキャルからの補足説明に頷きながら歩いていると、突然後ろから聖女が慌てた声を出したので一瞬顔を見合わせた私たちが振り返った。
どうしてだろう、聖女がかなり呼吸を荒くしながらフラついている。
「あら。大丈夫?」
「も、森をその速度で歩くのは普通の人間には無理だから!」
私は彼女の言い分に納得し、素直にそのまま森の奥を目指すことにした。
とは言っても森であれば馬車で進める場所に限りがある。
当然馬車が走れるように道が整備されていたりもしないので、ここからは歩きになるだろう。
「あまり遠くないといいわね」
「エルフは長寿の種ではありますが身体能力が特別に優れている種ではありませんので」
「それもそうね」
「ま、待ってよっ!?」
オスキャルからの補足説明に頷きながら歩いていると、突然後ろから聖女が慌てた声を出したので一瞬顔を見合わせた私たちが振り返った。
どうしてだろう、聖女がかなり呼吸を荒くしながらフラついている。
「あら。大丈夫?」
「も、森をその速度で歩くのは普通の人間には無理だから!」