幽霊姫は止まれない!
「ねぇ。あなたは将来を決めているの?」
「え?」
庭園内を闇雲に進んでいたと思ったら、辿り着いた先にはまるで小さな神殿のように神々しい装飾が付けられた東屋があった。
さも当然のようにその東屋へ入っていく彼女に倣い俺も足を踏み入れる。内装は繊細で、可愛らしい鳥のオブジェのようなものが置かれていたり、椅子にはふかふかにクッションが置いてあったり。正直気になるものがいっぱいだったが、そんな俺の意識を戻すように投げられた質問にパチクリとする。
将来の選択肢に絶望し、逃げた俺のことを責めているように聞こえたからだ。
ついムッとした俺は、じろりと彼女を睨みつける。だが俺のそんな子供っぽい態度を気にもせず、彼女はくすりと笑みを浮かべた。
「決めてないの? 自由でいいわね」
「なっ! そんなの、君だって同じじゃないの!? というか俺の未来はもうっ」
(三男と生まれた瞬間から騎士の道しかないっつの!)
ふふん、とどこか余裕そうに告げられた内容にカッとして言い返すが、それ以上は言葉にできない。その道しかないと言いながら逃げ出したのだ。
「え?」
庭園内を闇雲に進んでいたと思ったら、辿り着いた先にはまるで小さな神殿のように神々しい装飾が付けられた東屋があった。
さも当然のようにその東屋へ入っていく彼女に倣い俺も足を踏み入れる。内装は繊細で、可愛らしい鳥のオブジェのようなものが置かれていたり、椅子にはふかふかにクッションが置いてあったり。正直気になるものがいっぱいだったが、そんな俺の意識を戻すように投げられた質問にパチクリとする。
将来の選択肢に絶望し、逃げた俺のことを責めているように聞こえたからだ。
ついムッとした俺は、じろりと彼女を睨みつける。だが俺のそんな子供っぽい態度を気にもせず、彼女はくすりと笑みを浮かべた。
「決めてないの? 自由でいいわね」
「なっ! そんなの、君だって同じじゃないの!? というか俺の未来はもうっ」
(三男と生まれた瞬間から騎士の道しかないっつの!)
ふふん、とどこか余裕そうに告げられた内容にカッとして言い返すが、それ以上は言葉にできない。その道しかないと言いながら逃げ出したのだ。