幽霊姫は止まれない!
第八十二話 たったひとつのニンジンが欲しいから
丁度その頃、突然エヴァ様が自身の提案で護衛騎士を募集したと聞き、例外なく全ての騎士に打診が入った結果俺は我先にと即答で名乗りでた──のだが、正直エヴァ様は人気だった。
ソードマスターなのだから断れただろ、と騎士団長や周りの騎士たちにも散々言われたが、それらすべてを全力で無視し、王城広間に集められた〝名乗り出た騎士たち〟に混ざったのだ。
彼女の心無い噂のせいで俺以外いなかったらいいな、なんて思っていたのだが、実際は百人近くはいたと思う。
しかも、『引きこもりの幽霊姫の護衛は簡単』だとか『何もしなくてもいいだろう』というくだらない志願理由が透けている者は落とされた状態での百人だ。
その中で選ばれるのは三人。
『王族の護衛』という実績が欲しいという者が半数以上を占めているとはいえ、純粋に彼女の境遇を哀れみ味方になりたいという者もいるだろう。
(三人の枠、入れるか?)
この中で最も力のある強い騎士は自分だという自信はあるが、強いから選ばれるわけではない。
ソードマスターなのだから断れただろ、と騎士団長や周りの騎士たちにも散々言われたが、それらすべてを全力で無視し、王城広間に集められた〝名乗り出た騎士たち〟に混ざったのだ。
彼女の心無い噂のせいで俺以外いなかったらいいな、なんて思っていたのだが、実際は百人近くはいたと思う。
しかも、『引きこもりの幽霊姫の護衛は簡単』だとか『何もしなくてもいいだろう』というくだらない志願理由が透けている者は落とされた状態での百人だ。
その中で選ばれるのは三人。
『王族の護衛』という実績が欲しいという者が半数以上を占めているとはいえ、純粋に彼女の境遇を哀れみ味方になりたいという者もいるだろう。
(三人の枠、入れるか?)
この中で最も力のある強い騎士は自分だという自信はあるが、強いから選ばれるわけではない。