幽霊姫は止まれない!
「今日はお兄様と視察に出るの。お兄様もオスキャルほどではないけれど騎士としての実力は確かだし、近衛騎士も護衛として来てくれるからオスキャルは休みで構わないわ」
「そうね、今日は性女……じゃなくて、メイリアンと会うんだけど、彼女の方にここまで出向いて貰うから護衛は不要よ」
「部屋からは出るけれど、目的地は王城内の私の庭園よ。アルフォードの使う薬草を大量に植えたから見に行くだけ。ついてくる必要はないから」
(全然話せねぇ……!)
あらゆる理由で護衛を断られている。というか、流石にわかる。これは避けられているのだ。
「俺が、好きだって言おうとしてることに気付いたから……?」
いや、そもそも俺の気持ちが公然のものになったからだろうか。
最初から受け入れて貰えるとは思っていなかったけれど、それでもまさか言わせて貰えないとまでは思っておらず小さなため息が漏れる。
「……いや、そもそも想いを告げるという行為が許されてないか」
姫と護衛。身分差はわかりきっている。元々の距離感が近く、つい忘れがちだが彼女は王族で俺は少し強いだけの護衛騎士なのだ。
「そうね、今日は性女……じゃなくて、メイリアンと会うんだけど、彼女の方にここまで出向いて貰うから護衛は不要よ」
「部屋からは出るけれど、目的地は王城内の私の庭園よ。アルフォードの使う薬草を大量に植えたから見に行くだけ。ついてくる必要はないから」
(全然話せねぇ……!)
あらゆる理由で護衛を断られている。というか、流石にわかる。これは避けられているのだ。
「俺が、好きだって言おうとしてることに気付いたから……?」
いや、そもそも俺の気持ちが公然のものになったからだろうか。
最初から受け入れて貰えるとは思っていなかったけれど、それでもまさか言わせて貰えないとまでは思っておらず小さなため息が漏れる。
「……いや、そもそも想いを告げるという行為が許されてないか」
姫と護衛。身分差はわかりきっている。元々の距離感が近く、つい忘れがちだが彼女は王族で俺は少し強いだけの護衛騎士なのだ。