幽霊姫は止まれない!
考えてみれば、彼は西の魔女・ローザに恋人人形を願おうとしていたのだ。女性慣れしていないのは明白。そんなオスキャルだ、主君とはいえ女性との密室ふたりきりはハードルが高いのだろう。やっと彼の言いたいことを全て理解した私が彼に向って大きく頷いた。
「大丈夫、何もしないわ。怖くないわよ」
「だからそういう意味じゃないいんですってばぁ!」
しかし、どうしてかオスキャルが不服そうな顔を向ける。
(じゃあどんな意味なのよ)
煮え切らずハッキリ説明しない彼を怪訝に思いながらも、私はあのまま貰って来た手紙を不満気なオスキャルの顔前に出し強制的に話題を変えた。わたしが彼をちゃんと理解するには、彼が私の護衛騎士になってからの三年ではまだ早いらしい。
(まぁ、出会った頃から数えると十二年もたってるんだけどね)
「手紙ですか」
ふと私が僅かな感傷に浸っている間に、どうやらオスキャルは気持ちを切り替えたようだった。
「それが今日の用事だったみたい」
仕事モードになったオスキャルが真剣な表情で私から手紙を受け取る。そして封蝋をじっと見つめた。
「大丈夫、何もしないわ。怖くないわよ」
「だからそういう意味じゃないいんですってばぁ!」
しかし、どうしてかオスキャルが不服そうな顔を向ける。
(じゃあどんな意味なのよ)
煮え切らずハッキリ説明しない彼を怪訝に思いながらも、私はあのまま貰って来た手紙を不満気なオスキャルの顔前に出し強制的に話題を変えた。わたしが彼をちゃんと理解するには、彼が私の護衛騎士になってからの三年ではまだ早いらしい。
(まぁ、出会った頃から数えると十二年もたってるんだけどね)
「手紙ですか」
ふと私が僅かな感傷に浸っている間に、どうやらオスキャルは気持ちを切り替えたようだった。
「それが今日の用事だったみたい」
仕事モードになったオスキャルが真剣な表情で私から手紙を受け取る。そして封蝋をじっと見つめた。