幽霊姫は止まれない!
第十六話 バレなきゃ別にいいじゃない
ソードマスターであるオスキャルは、結婚相手に自国の令嬢を選ばなくてはならないとの決まりがあった。
ひとりで小隊を簡単に蹴散らせる強大な力を持ったソードマスターが結婚を理由に他国へ拠点を変えることがあってはならないからだ。
(ソードマスターが嫁いで国を出たら大変だもの)
もちろん嫁ぐ以外にも、例えば伴侶の祖国と我がリンディ国が敵対してしまったとしたら、状況によってソードマスターが敵になるかもしれないのだ。それも、ひとりではなく仲間として他のソードマスターを説得し、一緒に出て行ってしまったら? そして彼ら全員が敵にまわったら? 考えうるパターンは多い。
ひとつの出来事で簡単に軍事力のパワーバランスが崩れる危険があるのである。
だがこれらは国を守るために決められたというだけではない。どの時代、どの世界にも誰かを騙す人間というのは必ず存在する。ソードマスターという圧倒的な力を持つ彼らは単純に目立つのだ。それは同時に標的になりやすいということでもあった。
ひとりで小隊を簡単に蹴散らせる強大な力を持ったソードマスターが結婚を理由に他国へ拠点を変えることがあってはならないからだ。
(ソードマスターが嫁いで国を出たら大変だもの)
もちろん嫁ぐ以外にも、例えば伴侶の祖国と我がリンディ国が敵対してしまったとしたら、状況によってソードマスターが敵になるかもしれないのだ。それも、ひとりではなく仲間として他のソードマスターを説得し、一緒に出て行ってしまったら? そして彼ら全員が敵にまわったら? 考えうるパターンは多い。
ひとつの出来事で簡単に軍事力のパワーバランスが崩れる危険があるのである。
だがこれらは国を守るために決められたというだけではない。どの時代、どの世界にも誰かを騙す人間というのは必ず存在する。ソードマスターという圧倒的な力を持つ彼らは単純に目立つのだ。それは同時に標的になりやすいということでもあった。